昔の学級通信を読んでいましたら、
小学1年生に「親孝行」について指導している記述がありました。
親孝行について
◇今月のモットーは、「親孝行」です。
「お家の人に感謝を表わそう」というクラスモットーを1年生には
掲げています。
◇そういえば、昔、中学3年生が卒業する前に、一枚紙を配って、こんなことを言い、書かせたことがありました。
「入学してから、ご両親からどんなことをしてもらった?あるだけ書きなさい」
生徒たちは書き始めましたが、そのうち「あまりにも多くて書き切れない」と言い出しました。
◇しばらくして指示したのは次のようなことです。
「今まで、ご両親にどんなことをしてあげた?あるだけ書きなさい」
同じように生徒たちは書き始めましたが、何人かは一向に筆が進みません。
そのうち一人が呟きました。
「俺、考えてみれば、なあんにもしてやってないなあ」
◇この生徒が本当に何もしてやらなかったわけとは考えられません。
この生徒は、それまで親がしてくださった一つひとつのことを、それこそ無数の思い浮かべ、それに比べて自分のしてあげたことが、あまりにも少なかったことに気づいたのです。
◇親からしていただいものの大きさに比べて、子どもができることはいつも小さなことです。
それでも子どもなりに「親に感謝しよう。それを言葉と行ないに表わそう」というのがモットーの趣旨です。
◇いま、1年生には、終わりの会のモットーの反省などの時に、お家の人への感謝として、どんなことができたかを発表してもらっています。
「お祈りができました」「お手伝いをしました」「肩もみをしました」
などがよく出てきます。
手はよく挙がりますが、時間的に一日三人ぐらいの発表としているので、それ以外の子がどうしているのかは、よく分かりません。
つきましては、これからの指導の参考といたしますので、ご家庭の方で「この頃、こういうことをしてくれるようになったなあ」というお気づきがありましたら、別紙アンケートにご一筆の上、月曜日にお持たせください。
提出は自由です。
1年1組学級通信「ホセマリア・アルバロ20」NO.27(5月16日発行)
保護者からのアンケート返答
▼月曜日にほとんどの家庭から、アンケートが返ってきました。
それを2回に分けて、学級通信で紹介しています。
そのうち3つをご紹介します。
・・・・・・・・・・・
◇自分がしてもらう事に感謝するようになりました。
そして、お手伝いを頼むと、とても喜んでくれるようになりました。
たとえば、洗濯物を畳んでくれたり、料理の手伝いをしてくれたり、
お使いに行ってくれたりします。
また、「パパ、お仕事がんばってね」と言ってくれる様になりました。
◇「何かお手伝いすることない?」
これが最近の〇〇の口ぐせです。
5月に入ってから彼は本当によくお手伝いをしてくれるようになりました。
以前ならイヤがってしてくれなかった事でも「いいよ」と明るい返事で手伝ってくれます。犬の世話、ゴミ捨て等小さなお手伝いなのですが、仕事に追われて忙しい私には大助かりです。
それから、もう一つ!私が仕事からくたくたになって帰ってくると「お疲れ様」と言って肩をもんでくれます。毎日です。
その一言で疲れもふっとんで「よし、明日も頑張ろう」という気持ちになります。
◇お手伝いしてもらい「ありがとう。助かったー」とお礼を言うと、「だって親孝行!お家の人に感謝を表わそうだもーん」とうれしそうに胸をはります。(中略)
PS.先日つくづく感心したのは、私が風邪が長引いて咳で苦しんでいたところ「ママの病気がはやく治りますようーに」と私の為にお祈りをしてくれてしました。うれしいものですね。
1年1組学級通信「ホセマリア・アルバロ20」NO.29.30より
・・・・・・・・・・・・・・・
▼小学生はとても素直ですが、「親に感謝しなさい」と言って指導したことがすぐできるようになるわけではありません。
なぜ感謝するのか、教えなくてはなりません。
感謝すべきことは、何かか考えさせねばなりません。
感謝の気持ちを言葉と行ないに表わす方法を教えなくてはなりません。
そして、自分でも考えさせなくてなりません。
そして、実際にしたことをほめてやらねばならないと思います。
★今日のプラスアップ1★
身近な人に感謝を表わさせよう。