チャンスを見つけて書かせる
作文は、女の子が得意な分野です。
語彙の豊富な女の子は、形容詞や副詞や動詞をどんどん増やして、こまやかな感情を表すのがうまいものです。
一方、おおむね男の子は苦手とします。
出来事を並べるだけ、書きたいことだけ終りです。
書くのは、面倒くさいのです。
しかし、それは慣れることによって克服できます。
私も子どもの頃、書くのは面倒で苦手でしたから。
まずは、書くチャンスを見つけて書かせることです。
一行でいいから書きはじめる
小学生の低学年なら、「日記」がいいと思います。
「日記」を学校の先生が宿題にしてくれているのなら幸いです。
おおいに励まして続けさせましょう。
学校の宿題がなかったら、親子の交換日記をしてみてはいかがでしょうか。
子「おかあさん、あのね、きょうのカレーライスおいしかったよ。またつくってね」
親「うれしい! また作ってあげるね」
またたとえば、単身赴任中のお父さんにあてた手紙として書くのもいいでしょう。
子「パパ、きょう、がっこうでせんせいにほめられたよ」
親「パパ、芳樹(子どもの名前)がおてつだいをしてくれました。わたしはたすかりましたよ」
そして、1週間分をコピーしてお父さんに送るのです。
お父さんからも手紙が来たり、電話をもらったりして、会話できるチャンスが増えます。
たいせつなことは続けることです。
文章を書くのは、子どもにとっては、結構、面倒なことなのです。
ですから、子どもが一行であっても、間違いは正してやりますが、文句を言わないでおきましょう。
むしろ欠かさずに続けてできれば、ほめてあげましょう。
なかなかできることでありません。
3か月続けることを目標にして、目標を達成したら、お祝いに家族みんなでごちそうを食べにいくことにするのもいいかもしれません。
そうすることで、モチベーションは上がります。
注意点として、お母さんの番には、子どもが嫌がるようなことを書かないでください。
いつまでも残るものですから、子どもがあとで読んでうれしく思うことを書いていただきたいのです。
そうであればこそ、「親子の交換日記」は、子どもの成長の記録として家宝のようにたいせつなものとなります。
一言でいいから手紙を書く
おじいちゃん、おばあちゃんに手紙を書かせるのもよいことです。
もちろん電話でカンタンに話すこともできますが、手紙にはまた特別の味わいがあります。
「こんど、うんどうかい、みにきてね」
「おじいちゃん、おばあちゃん、げんきでながいきしてください」
「おとうさん、いつもありがとう。おしごと、がんばってね」
短い文でいいです。
もらった人は、まず喜びます。
手紙は残るので、何度も読み返してもらえます。
たいせつにしまっておく人もいます。
すると、子ども自身が書く喜びを味わうことができるのです。
書く喜びを味あわせる。