「どうして?」「なぜ?」が「知りたい」「勉強したい」になる
子どもは、ちょっとしたことに驚いたり、疑問をもったりします。
「どうして?」「なぜ?」
子どもの疑問や質問は、ずばり勉強そのものです。
この子どもの「どうして?」「なぜ?」は、「知りたい」「勉強したい」という意欲につながります。
興味をもち、知りたいと思ったことを通して、知性がどんどん働き磨かれていくのです。
疑問を親に投げかけて、親がどう対応するかで、子どもの能力はだんだんと決まっていきます。
疑問をいっしょに調べる
このときの親子の対話は、子どもの思考力やコミュニケーション能力を伸ばします。
とくに、子どもが疑問を口にしたときが子どもの興味や関心、意欲をぐんぐん伸ばすチャンスですね。
知っていれば教えてあげればよいでしょう。
知らなければ、「どうだったかな。いっしょに調べてみようか」とすることもできます。
そのためにも、家庭のリビングに辞典や辞書、地図帳や地球儀を置いていると便利なのです。
テレビニュースを見ていて、「お母さん、イラクってどこらあたりにあったかなあ?」と聞かれたら、地図帳を手に取って調べることができます。
パッと地図帳を開けば、ついでにいろいろなことが目に入ってきて、さらに勉強が広がっていきます。
「あっ、カスピ海ヨーグルトのカスピ海って、こんなところにあったんだ」
また、「この赤い印、何?」という具合に、新たな疑問も出てくるでしょう。
「それは、その国の首都よ、ほらイラクの首都はバグダッド」
「ねえ、お母さん、首都ってどういうこと?」と聞かれたら、今度は国語辞典をいっしょに引けばいいのです。
すると、調べることに抵抗がなくなります。
たいていの国語辞典には、「その国の中央政府がある都市。日本の首都は東京」などと載っているのですが、それを見ると子どもは「中央政府って何?」「東京ってどこにあったかな」などと疑問が広がっていきます。
そうして、調べることが好きになり、これから先、調べることを通して、さまざまな新しい知識を吸収していくことができるようになるのです。
調べることを通して、知りたいことがわかり、知的喜びを得ることができます。
男の子はとくに、いったんこういう知的喜びにはまると、親が面倒だと思うようなことでも、楽しんでやり出すようになります。
子どもを先生にする
そのうち子どもが調べることができるようになって、親も知らないことを尋ねてきた場合、子どもに調べて教えてもらうといいでしょう。
「お母さん、よく知らないわ。調べてわかったら教えてくれる?」
そう伝えておくのです。
親もよく知らないことを調べるのですから、男の子にとっては、宝物見つける冒険のような興奮があります。
「お母さん、お父さん、わかったよ!」
得意になって教えてくれるときは、感謝してあげてくださいね。
「まあ、そういうことだったの。勉強になったわ。教えてくれて、ありがとう」
そうやって親が感謝すれば、子どもは大喜びでしょう。
そんなちょっとしたことで、子どもはますます調べて学習することが好きになります。
わからないことを調べて教えてもらう。