怒らないで子育てしたいが・・・
近頃の子育ての本では、怒らないでほめる子育てがアドバスされます。
ほとんどのお母さんも、怒らないで育てたいと思っているのです。
でも、忙しいときや、子どもがあまりにも言うことを聞かないときには、イライラしたり、厳しく叱りつけたりしてしまいがちになるものですね。
まあ、人間だからそういうことがあっても当然です。
でも、それではよくないな、なんとかしたいと思われるお母さんも多いはずです。
時間はかかっても自主性を育てよう
そこで、イソップ童話の「北風と太陽」のお話を思い出してみてください。
旅人のコートを脱がすために、北風は力いっぱい強い風を旅人に吹きつけ、外套を吹き飛ばそうとしました。一方、太陽はにこやかに暖かな光を旅人にあたえ続けました。
どちらが成功したかは、ご存じですね。
ガミガミ怒ってばかりの子育ては、この北風と同じです。
子どもは、反発心をもち、親が望む行動はとりたがらないか、一時的に親の言うとおりにしたとしても、納得せず、イヤイヤ従うでしょう。
結果、子どもの自主性は育たないのです。
ニコニコしながらの子育ては、太陽のやり方と同じです。
時間はかかりますが、子どもは親の笑顔に見守られ、励まされ、自主性をもって行動していけるのです。
たとえば、子どもが公共の場で走り回って騒いでいるとき、「こら! 何やってんの!」と厳しく怒鳴りつけているお母さんがいます。
これは北風のやり方です。感情をぶつけるような叱り方では、子どももお母さんもストレスが溜まってしまいます。
そんなふうに怒鳴られても、子どもは具体的にどうしていいかわかりません。
怒鳴られても自主性は育たないので、また別の人といるときには、同じことをすることになるのです。
一方、太陽のやり方なら、子どもを怒鳴りつけなくとも、しつけられます。
たとえば、つぎのような怒鳴らないしつけ方があります。
太陽ママの怒鳴らないしつけ方
1問題の発生:
子どもが公共の場で走り回っていることが問題ですね。この場合、すぐに怒鳴らずに、「こっちにおいで」と呼び寄せればよいでしょう。
2子どもに共感する:
子どもがなぜそうするのか、わけを考えます。別に人を困らせてやろうと思って、騒いだりするわけではないでしょう。「退屈になってきたのかな、おもしろいものを見つけて興奮しているのかな」などと、子どもの気持ちに寄り添うのです。共感してもらうことで子どもは落ち着きます。
3問題を理解させる:
でも、「ここで、走り回っていたら、迷惑になるよ」などと問題点は穏やかにさとします。
4どうすればいいか対策を教える:
「ここにすわっておいで」「絵本を読んであげようか」「あとで公園で遊ぼうね」などと対策を示します。
このように「なぜダメなのか(人の迷惑になるから)」、「どうすればいいのか(ここにすわっておいで)」とやさしく教えたほうが、互いに感情のしこりは残りません。
また、子どもは「こういう場で騒いだら人に迷惑になる」ということを学び、別の場所でお母さんから言われなくても、自分で判断してできるようになります。
太陽ママは子どもに笑顔で語りかけます。
お母さんが太陽のように暖かくニコニコしていれば、子どももお母さんからよいエネルギーをいっぱいもらって明るく生き生きと育っていくでしょう
でも、時にはガツンと叱ってやらなければならないときもあります。
・命にかかわるような危険なことをしたとき
・人に迷惑をかけてぜんぜん反省しないとき
こういったときには、ビシッと厳しく叱るべきです。
いつもニコニコのお母さんに特別に叱られるのは、効果的です。
やんちゃな男の子も、このときばかりは事の重大性に気づき、大いに反省するものです。
いつもは太陽ママ、ときには北風ママで・・・。