宿題はできるのに、それ以外の勉強はしたがらない子がいます。
家庭学習の時間は、およそ10分~20分×学年(4年生であれば40分~80分)程度で十分です。
宿題にそれぐらいの時間がかかるのであれば、それで十分。
それ以上の時間を費やしても、子どもは疲れてしまうでしょう。
むしろ外でのびのび遊ばせた方が、子どもの健康・体力つくり・交友関係などのためにもよいものです。
実は、子どもは遊ぶことによってたくさん勉強しています。
人間関係・自然とのふれあいなどを体験し、文字情報だけでは得られない実感をもって
学習しています。
「もっと勉強してほしい」と思い、学習塾に通わせられている子どもがいますが、うまくいっている場合といってない場合があります。
うまくいっている場合は、子どもに余裕があり、学校の宿題も早目に終ってしまう場合です。
うまくいっていない場合は、逆に子どもに余裕がない場合です。
週に数回学習塾に通わせて他の子より多く勉強させれば、もっと成績はよくなるだろうと親は考えるのでしょうが、現実にはそうならないことがあります。
疲れた体と頭で学習塾に通い、家では宿題がろくにできず、学校では疲れているので授業に集中できません。
そして、また夜は学習塾へと、この悪循環のため、子どもはかなり疲れているのかもしれません。
実は、机に向って「読み書き」をするだけが勉強ではありません。
生活の中で見たり、聞いたり、話したり、行動したり、体験したりするのも大切な勉強です。
社会に出れば、むしろ、いつでも、どこでも、誰からでも情報を得たり、伝えたりする総合的な力が必要となってきます。
その力は、多くの場合、家庭で親子の会話や活動によって養われていきます。
ご家庭で、家族が今日の出来事を話しあうことがよくあるでしょうか。
それも子どもにとっては、絶好の勉強の機会です。
「今日はどんなことが勉強になった?」と聞いてみましょう。
はじめは戸惑うでしょうが、次第に慣れてきて、今日見たこと、聞いたこと、面白かったことなどを話してくれるでしょう。
「へえー、なるほどね」「おもしろいね」と聞いてあげ、質問もしてみましょう。
話がタドタドしくても、うなずきながら聞いてあげるのがコツです。
話すことによって、子どものコミュニケーション能力が磨かれます。
話す内容は子どもが自分の目や耳で学び取ったことですから、次第にコミュニケーション能力が高まっていきます。
社会全部が教科書になって、いつでもどこでも何かを学ぶことができる子に育つでしょう。
「今日はどんなことが勉強になった?」と聞いてみよう。