子どもは成長するにつれ、親への反抗心も芽生え、親のちょっとした言動に敏感に拒絶反応を起すことがあります。
ちょっとしたことで口ごたえをしたり、あるいは口をきかなかったりします。
このようなことは成長過程の中で誰もが通る道です。
反抗期にあるとき、誰かに相談したり自分で悩んで解決策を考えたり、自分なりに気持ちをコントロールしていくことで、子どもは自立への一歩一歩を歩んでいるのです。
しかし、この頃は、自分自身の気持ちをコントロールするのが苦手な子どもが増えています。
自分のイヤなことがあると 急に激しく怒り出したり、急に暴力を振るったりすることが多いのです。
そのような態度を「キレる」というようになり、その言葉は定着してしまいました。
すぐにキレる子どもに対して、その場だけの「ほめ言葉」や「叱り言葉」だけで対処しようとしても、あまりうまくいきません。
まず、日頃の生活態度を見なおす必要があります。
たとえば、朝食を取らない子どもは、脳に栄養がまわっていないので、精神的にイライラしていて、学校の授業に集中できないものです。
朝食をしっかり取る習慣づけは、子どもの心を育てる上でも必要なことです。
それに、この頃は宵っ張りの子どもが増えているのも考えものです。
夜更かしによる睡眠不足も集中力や問題解決能力の低下をまねくだけでなく、ちょっとしたことでイラつく原因にもなっています。
早寝早起きも、子どもが生き生きした生活を送るために大切な習慣なのです。
さらに、近年アメリカ小児科医師団が国家プロジェクトとして「青少年が荒れる原因」を調査し研究した結果により、「シロップ・砂糖・清涼飲料水」を取りすぎるのが大きな原因だと報告されています。
飲食の取り方への配慮も、当然ながら子どもの心身にかかわる大切なことです。
また、子どもへの接し方として、親が心がけるべき大事なポイントは、子どもを理解しようとする態度を子どもに一貫して示すということです。
「あなたのことを理解している」もしくは「理解しようとしている」という思いが、子どもに伝わっているでしょうか。
「理解する」は、何でも子どもの要求通りにするということではありません。
泣いても喚いても、子どもの要求が不当であったり、決めていた約束を破るものであれば、その要求に対してはノーを言うべきです。
しかし、子どもの気持ちを理解し、大好きだということは態度と言葉で示すのです。
自分の要求が通らなくても、自分の気持ちはわかってもらえ、自分が愛されていると実感している子どもは、ひどくキレることはないのです。
子ども話をよく聴いて気持ちを理解してあげよう。