家事の手伝いをすると学力も伸びる
学力を上げるためには、机にかじりつき、ひたすら勉強をすればいいかというと、そうではありません。
男の子なら、「おもしろい」ものを見つけて、好奇心のおもむくまま野山を危険を顧みずに動き回っているとき、実に多くのことを学習しています。
これはほとんどの場合、遊んでいるように見えますし、実際に遊んでいるのですが、このときの経験や培った探求心や行動力が、後で勉強にも活きてくるのです。
女の子の場合は、男の子のように動き回りません。
そのかわり女の子は、人の表情や気持ちに敏感で細かいことによく気づき、まわりの人や家庭内のことを通していろいろなことを学んでいきます。
女の子はたいてい小さいうちママゴト遊びをします。
私も、三つ上の姉によくつき合わされました。
遊びとは言っても、礼儀作法や言葉づかいなどきちんとしなければなりません。
「ちゃんとこぼさないで食べなさい」
「食べ終わったら、どうするの?」
まるで母親のような言い草でした。
ママゴトは遊びでありながら、母親のマネをして家事を学習するという女の子の学びのスタイルでもあるのです。
よく長女にしっかり者が多いと言われます。
それは、幼い頃から、ママゴト遊びだけでなく、実際にお母さんに習って家事手伝いをしてきた経験値が非常に高いからでしょう。
長女は、幼い弟や妹たちの面倒を見てきたし、お母さんの代わりに、掃除、洗濯、料理などをいろいろとこなしてきたのです。
このように短時間に効率よく仕事をする能力は、学習面でも活かされます。
家事をよく手伝ってきた子は、上手に時間活用して、集中して勉強ができるようになります。
きちんと勉強するだけでなく、頭を働かせて工夫しながら取り組むようになります。
高学力を獲得するためにも、将来、社会で働くためにも大事な能力がお手伝いによって、育っていくのです。
お子さんにもぜひ家事手伝いをやらせてほしいと思います。
そして、その度に「ありがとう」「たすかるよ」と感謝してあげてください。
うまくできたときは、「よくできたね」「上手になったね」とほめてあげてほしいと思います。
うまくできなかったときには、やり方を丁寧に教えてあげればきっとできるようになるでしょう。
女の子は、自己肯定感を高めてあげることが大切だと前にもお伝えしました。
勉強以外にもほめられることがあるというのは、とても大事なことです。
お手伝いがほめられて、「わたしもやればできる」と自信をもてれば、勉強でも伸びていけるものです。
お手伝いで能力を伸ばす。