女の子はお母さんをモデルとして成長する
女の子がこの世でいちばん影響を受ける人はお母さんです。
お母さんのお腹にいるときからこれまで、すぐ身近にいて、いちばん多くの時間をいっしょに過ごしてきたのはお母さんです。
お母さんの立ち居振る舞い、表情、言葉、すべてに影響を受けてきました。
ですから、女の子はお母さんによく似てきます。
いっしょに生活するなかで、お母さんから自然といろいろなことを学び、お母さんをモデルとして成長しているのです。
また逆に、娘というのはお母さんを映し出す鏡のようなものです。
お子さんの良いと思うところは、お母さんの美点であり、お子さんの良くないと思えるところがあれば、それはお母さんが改善すべき点であることが多いのです。
たとえば、お母さんが本好きであれば子どもも本好きになるし、お母さんがおしゃべりが過ぎるのであれば、子どもも口が達者になります。
ですから、お母さんが自分の美点をさらに磨き、改善すべき点を改善するように努めていけば、お子さんにとって大変良い模範となるでしょう。
私は講演で、お母さんたちによく「太陽ママになりましょう」と呼びかけます。
太陽のようにあたたかなお母さんです。
そのあたたかさは、まず表情に表れます。
お母さんがほほえんで子どもを見つめる表情は、とても美しいものです。
子どももニコニコ笑っているお母さんが大好きです。
お母さんの笑顔を見るだけで、安心し、自分は愛されていると感じるのです。
しつけも、ニコニコしながらやると、うまくいきます。
イソップ童話の「北風と太陽」の話を思い出してみましょう。
旅人の外套を脱がすために、北風は力いっぱい強い風を旅人に吹きつけ、外套を吹き飛ばそうとしました。
しかし、旅人は北風が力をこめて冷たい風を吹きつければ吹きつけるほど、外套を飛ばされまいと、必死で身を固くして抵抗したのでした。
一方、太陽はにこやかに暖かな光を旅人に与え続けました。
すると、旅人は着ている外套を自分で脱いでしまったのです。
ガミガミ怒ってばかりの子育てでは、北風と同じです。
子どもは、反発心をもち、親が望む行動はとりたがらないか、親のいうとおりにしたとしても、納得せずイヤイヤ従うでしょう。
笑顔の子育ては、太陽のやり方と同じです。
子どもは母親の笑顔に見守られ、励まされ、自主性をもって行動していけるのです。
そのためには、お母さんも少しばかり努力が必要です。
秘訣を二つあげてみます。
1 子どもの良い行動をたくさん見つけて笑顔でほめる、感謝する。
2 しかるべきときは、短く叱る。
お子さんは、お母さんをモデルとして、あたたかい愛情のもとに明るく元気に育っていきます。
子どもにほほえみかける