クイズやなぞなぞは言語能力や思考力を鍛える
「おかあさん、アメリカと日本の間には何があるか、知ってる?」
子どもがお母さんにクイズを出します。
「なあに、いきなり、海でしょ」
「違います。ざんねんでした」
「じゃあ、空気かな」
「違います。またしてもざんねんでした。正解を言いまーす。アメリカと日本の間には、『と』があるのでーす」
「そっかー、やられたー」
大人どうしならバカバカしい会話ですが、子どもは大喜び。
クイズやなぞなぞは、子どもの言語能力や思考力の発達のためにとても効果的です。
そして、会話の力もついてきます。
どうか、皆さんの家庭でも、子どものクイズに付き合ってあげてください。
台所で食卓の準備をしながらできることです。
お母さんもクイズを出してあげるといいと思います。
クイズで楽しく勉強できる
子どもはクイズやなぞなぞが好きです。
学校でも、授業でクイズの出し合いをさせると盛り上がります。
特に男の子は、ゲーム性のある勉強が大好きで、勝ち負けがつくとさらに盛り上がります。
私はよく学期の終わりに、班(グループ)対抗のクイズ大会をやりました。
1、2年生では、自分が知っているなぞなぞクイズの出し合いをさせたものです。
クイズ大会をするとおもしろがって、その後、休み時間や放課後の帰り道でも友だちどうしで、クイズの出し合いをして楽しむようになります。
クイズやなぞなぞが載っている本を研究し始める子も出てきます。
3、4年生では、おもに教科書を使って自分でつくったクイズを出し合いました。
出題範囲は、その学期に学習した教科書からと決めておいて、その場でクイズをつくらせ、班ごとにクイズを出し合って、得点を競い合い、優勝を決めるのです。
別に賞品などなくても、子どもたちは盛り上がってやります。
その後は、もっと教科書を注意深く読むようになりました。
ちょっとした疑問が子どもを伸ばす
クイズではありませんが、子どもが日常生活でもつ疑問や質問に付き合ってあげることは、子どもの思考力や言語能力を高めていきます。
子どもにとって、見ること、聞くこと、読むこと、体験したこと、すべてが勉強になります。
お母さんといっしょに買い物に出かけたり、自然の中で親子で遊びまわったり、動物園に行ったり、そういう経験はすべて子どもの勉強になります。
学校で教科書の文章を読んでも、教科書に書いていない現実や自分の体験と結びつけて、深い読み取りをするようになります。
子どもにとっては、すべてが勉強の機会になるのです。
家の中のものは、何でも教材になります。
たとえば、子どもが「この野菜はどこでできたの?」と聞くとします。
子どもの疑問や質問は、好奇心や興味関心を育てます。まさにチャンスです!
そんなときには、「長崎県って紙に書いてあったわよ」と教えてあげるか、その紙を見せてあげるとよいでしょう。
わからなければ、店に聞きに行けばさらによいと思います。
そして、壁に貼ってある日本地図を見て、その野菜の産地をさがすといいのです。
さらに、興味が続けば、その野菜がどこでどうやって栽培されて、運ばれて、店にならんでいたのかをいっしょに調べてもいいのです。
これは、本来は小学5年生の社会科で勉強することで、日本の農業、運輸業、商業についての勉強になります。
でも、5年生まで待たなくてもいいのです。
子どもが興味をもったことは、何でも教材にしていいのです。
子どもが興味をもったことを通して親子の会話をします。
すると、子どもの言語能力や思考力はどんどん高められていきます。
子どもにクイズ、質問を出してもらう。