男の子をやる気にさせるには?
「うちの子、ゲームばかりしている」
「何かに熱中していると、話しかけても聞こえていない」
こういった声は、男の子をもつ親に多くあります。
男の子は、一つのことに集中できる傾向があり、興味を抱いたことに没頭してしまう脳をもっています。
勉強は気分がのるとやるのですが、のらなければ、まず手もつけません。
宿題よりも遊ぶほうが当然楽しいので、たいてい後回し、というのが平均的な男の子です。
このような男の子をやる気にさせるには、どうすればよいのでしょうか。
好きなことならやる気がでる
男の子の場合、勉強はやらなければならないことであるのはもちろんですが、むしろ勉強はおもしろいものだと思わせることです。
どんな勉強でも、興味をもたせることがたいせつです。
たとえば、車の好きな子なら、算数の文章題には、車の数を計算させる問題をつくって解かせたり、つくらせたりすると、興味をもって取り組めます。
サッカーの好きな子なら、ワールドカップに出てくる国を話題にします。
サッカーの強いスペイン、ドイツ、イタリア、ブラジルなどは、地図の上ではどこにあって、どんな国かを調べると、自然と地理の勉強ができます。
昆虫の好きな子なら、いっしょに昆虫採集をしたり、昆虫のことを調べさせたりするのです。
すると理科が好きになり、図鑑を読むことで、読書習慣もつきます。
興味をもち、「おもしろい!」と感じるようになれば、男の子はのめりこみます。
そして、どんどん自分から、遊び感覚で、勉強をしていくようになります。
勉強に遊び要素を取り入れる
また、勉強をゲーム化すると男の子は燃えます。
女の子はグループで協力し、教え合いながら学習するのが好きで得意です。
しかし、男の子は協力よりも競争によって意欲が高まります。
「さて、どの班が一番かな?」
「誰が早いかな?」
そんなふうに意識させるだけで、男の子の集中度は全然ちがいます。
男の子は、普通に練習やおさらいの勉強をするよりも、ゲーム化したほうが10倍盛り上がります。
たとえば、漢字のしりとりゲーム。
このゲームのルールはカンタン。次のような説明でじゅうぶんです。
「漢字を使って熟語のしりとりをしていくゲームです。最初、中井という漢字をノートに書いて、次は井が頭につく熟語を見つけて、どんどん書いていきましょう。
たとえば、中井→井戸→戸口→口紅……というようにね。
さて、5分でいくつできるかな。国語辞典を使ってもいいですよ。
では、えんぴつをもって。ようい。はじめ!」
こんなカンタンなゲームに、男の子たちはむちゃくちゃ真剣に取り組むのです。
一番たくさん書けた子は、それはもう大得意。
他の子はくやしがって、「先生、もう1回やりましょう!」と言い出すほどです。
2回目以降は、自分との競争もできるのがいいところです。
「1回目の自分よりも、たくさん書けた人?」と聞くと、多くの子の手があがります。
1回目より進歩したことがわかれば、それなりに達成感を感じることができます。
あまり書けなかった子はくやしがって、その後、ふだんの漢字の練習を真面目に取り組むようになります。
クイズも大好きです。
「では、クイズを出します。山のつく県名は、いくつあるでしょう?」
問題を出すと、地図帳をめくりながら必死で探し出します。
こんなふうに勉強にゲームや遊びを取り入れると、燃えてくるのが男の子です。
ゲーム感覚で勉強させよう。