「おもしろかったらやめられない」
「漢字を10回ずつノートに書きなさい」という課題も、女の子なら難なく取り組めても、一部の男子には続けるのがむずかしくなります。
もちろんこういう繰り返しする勉強は効果がありますが、単調な勉強は男の子にとっては「退屈でめんどー」なのです。
また、小学生でも勉強がだんだんむずかしくなって、勉強がわからなくなると、勉強が嫌いになってくる子が増えてきます。
そうなる前に、手を打たなくてはなりません。
基本的に小学生は勉強が好きです。
勉強して新しいことを習うのは楽しいし、賢くなれると、子どもたちは知っています。
3年生の4月の国語の授業で、「いまの自分が思っていること、考えていることについて書きなさい」という指示で書かせた作文です。
自分の様子
三年 Y・M
今、ぼくはきげんがいい。
どうしてかというと勉強がおもしろいからです。
勉強をするとさいごにおもしろくなってくる。
じゅぎょうがおわったらわらいそうになる。
今これをかいているときもおもしろい。
なんだか先生がおもしろい勉強のやりかたを教えてくれているみたい。
みんなもおもしろいと思っているかもしれない。
おもしろかったらやめられない。
勉強というのは、おもしろく、あたまがよくなるからうれしい。
どんどんみんなはかしこくなっていくので、これからもいっしょにどんどんかしこくなっていくといいなあと思いました。
賢くなりたくないと思っている子は一人もいません。
そして、できれば楽しく学んで賢くなりたいと思っているのです。
勉強のやり方も、ちょっと工夫をすれば、おもしろく楽しくできます。
学校の授業だけでなく、家庭でもできることがあります。
勉強をおもしろいと思うようになれば、しめたもの。
子どもたちの意欲に火がついて、自分から勉強をやり出します。
ちょっとした工夫で勉強は楽しくなる
前述の「漢字を10回ずつノートに書きなさい」という漢字練習も、やり方によってはおもしろくできます。
たとえば、「漢字の自己練習・自己テスト」方式。
漢字練習は、ただ単に漢字をノートのマス目に埋めるだけでは意味がなく、目的は漢字を覚えること(読んで書けること)です。
そこで、練習回数は自分で決めさせ、何回か練習したあと、もう覚えたという自信がつけば、自分でテストさせるのです。
テストのやり方は、前に練習した文字を紙で隠して、ノートの次のマスに見ないで書かせるだけです。
間違えずに書ければ、合格!(であれば、10回書く必要はありません)
間違えていれば、もう3回練習して、再チャレンジ、と決めておきます。
すると、もっと集中して短時間で漢字を覚えられるようになります。
子どもにとっては、ただ機械的に練習するだけでなく、「全部覚えた!(合格した)」という達成感があるので、そのほうが楽しいのです。
めんどうなことでも楽しく!