女子の育て方・勉強

女の子の育て方~勉強のできた女の子たちが親に感謝していること

勉強のできた女の子たちが親に感謝していること

この本を書くにあたって、小学生のときから勉強がよくできた高学歴の女性たちに取材をしてみました。

彼女たちは、「お手伝いをしなさい」とは言われても、「勉強しなさい」とうるさく言われた記憶がないことがないそうです。

それなのに、成績がよかったのはどうしてでしょう。

共通していたのは、幼い頃から絵本などの読み聞かせを通して、読書が好きになったことです。

また、学校の宿題として日記を書いていたり、学校の宿題以外にもドリル教材などをコツコツやっていたりした人もいました。

いま両親に感謝していることも聞いてみたかったので、「小さい頃を振り返ってみて、ご両親からしてもらったことで、何がよかったと思いますか?」と聞いてみました。

すると、何人かの人に共通する答えがありました。

それは前項でも述べた、「愛されていることを実感」させるということに関連します。

ある一流出版社に勤めている編集者さんは、こう答えました。

「小さい頃に、親がよく相手をしてくれたことです」

「具体的にどういうことですか?」と聞くと、「わからないことがあると答えてくれた」「読み聞かせをしてくれた」「話を聞いてくれた」「忙しいときでも、よくかまってくれた」という答えが返ってきました。

「よく相手をしてくれた」という同じ言葉を使って答えた女性が他にもいます。

上は大学院生から下は幼稚園児まで4男4女の8人の子どもを育てている友人夫妻の次女さん(京都大学3年)です。

彼女は「感謝しているのは、いろいろ面倒がらずに、両親が相手をしてくれたことです」と答えました。

やはり絵本をもっていくと読み聞かせをしてくれたし、幼稚園の送り迎えをしてくれたし、小学校低学年の頃は、お父さんと交換日記をしていたそうです。

(男の子たちはしていないそうです。たぶん「やりたくない」と本人たちが言ったのでしょう)

ちなみにこの取材のとき、両親と次女さんの他末っ子の幼稚園児の女の子もいっしょにいたのですが、1時間15分もの間、椅子に座って大人の話をずっとおとなしく聞いていて驚きました。

同じ年代の男の子たちなら、ソワソワしてどっかに行ってしまうでしょう。
男の子と女の子、やっぱり違うと実感したのです。

女の子は、親といっしょにいられること、見守ってもらえること、そして相手をしてもらえるということが重要だと思います。

「あなたは大切な子だよ」と言葉に出して言われなくても、親の態度や表情から彼女たちは感じ取ることができるのです。

そんなふうに親から愛されていると感じながら育つ子は、家庭内で安心してのびのび育ち、その安心の基盤の上に、自分の能力をぐんぐん伸ばしていけます。

「自分は親にとって大切な子だ」と感じさせる。