女の子が伸びていくためにいちばん大事なこと
女の子が伸びていくポイントは、ズバリ自己肯定感を高めるように助けることです。
日本には、外国と比べると自己肯定感の低い子が非常に多いです。
「自分なんかダメだ」「自分は大切に思われていない」と感じている子が、さまざまな統計を見ると多くなっています。
これは日本の子どもが家庭や学校であまりほめられていないからかもしれません。
外国だったら、なわとびが普通にできるだけで、「この子は、なわとびがすごく上手なんですよ」とお母さんは得意満面です。
ですから、その子はなわとびに自信をもち、どんどん上手になっていきます。
その自信や達成感が、「勉強もがんばればできる」という自信となり、伸びていけます。
でも日本の親は、運動のことで人からほめられても「いえいえ、この子は運動ばっかりで、勉強は全然ダメなんですよ」と本人の前で言うことが多いものです。
謙遜でそう言うことが多いと思いますが、子どもは自信をもてないし、やる気にもなれないでしょう。
学年が上がるにつれて、自信をなくしてくるのは、女の子が多いです。
男の子は、「おれはやればできる。おれはまだ本気を出してないだけ」というあまり根拠のない自信がどこかにあります。
現実に、中学生以降、身長も学校の成績も伸びる男の子が結構いるのです。
すると女の子は、これまでやることが幼稚でバカみたいだった男の子に勉強でも体力でも抜かれる格好となり、だんだん自信をなくします。
自信が持てない女の子は、ありのままの自分以上に見せようと、外見ばかりを気にするようになります。
男の子の目を気にして、化粧をしたり、スカートを短くしたり、わざとかわい子ぶったりして、いかに男の子にモテるかが、関心ごとになりがちです。
そうなると、勉強にやる気がわいてくるはずがありません。
あまり勉強ができると男の子に嫌われると思って、適当に力を抜く子もいます。
でも、ありのままの自分を認められ、ほめられて育っている子は違います。
その子は、自分に自信をもち、「自分は大切な存在だ」「自分は愛されている」という自己肯定感を高めていくことができます。
そして、勉強でも「私ならやればできる」と前向きに行動できるのです。
では、女の子が自己肯定感を高めるためには、どうすればいいでしょうか。
また後でも述べますが、それには子どもを認めてほめる親の愛情が不可欠です。
わが子をよく見て、こまめにほめてあげること。勉強以外にも、やさしいところ、よく気がつくところ、料理が上手なところなど良いところを見つけて認めてあげることです。
そして、中学生、高校生になっても「かわいい」と何度も言ってあげるといいでしょう。
「かわいい」は、漢字で書くと「可愛い」です。「愛す可き」存在だという意味です。
親が子どもに言う場合、「大好きだよ」「大切だよ」というメッセージとなりうるのです。
自分のありのままの存在を認められ、愛されていることを実感している子は、失敗を恐れず、未知のものにチャレンジしていける自立心が高まります。
そして、人間的にも学力的にも伸びていけるのです。
心から「かわいい」と言ってあげる。