男女は、人間として平等ですが、違いがあります。
体つきも、成長のスピードも、興味関心もいろいろと・・・・。
同じ教科書、同じ内容を学習しても、学習態度や学習のスタイルにも違いがあります。
その違いを知ったうえで、指導すると効果的です。
学習についても男女で違いがある
女の子への理解を深めるために、ふつうの小学生の女の子の学習傾向の特徴をいくつかあげてみましょう。(基本的に中学生・高校も同様です)
ふつうの共学の学校では、その違いがなかなか認知されないでしょうし、ましてや教壇に立ったことのないお母さんにはわかりにくいことかもしれません。
しかし、私が勤めていた学園など男女別クラスの授業で教えている学校では、このような男女の違いは明白です。
また、これらは私が本の執筆のために見学・取材させていただいた国内外のすべての男女別学校でも同様でした。
もちろんこれも、個性の違いがあり、みんながみんな、こうではありませんが、だいたい目につく傾向です。
学習に関する傾向
・女の子は、机の前にきちんと座って真面目に勉強するのを苦にしない。
・女の子は、ノートの字がていねいな子が多い。
・女の子は、少しずつ着実におこなう学習で伸びること多いが、男の子はこのような学習をめんどうくさがる。
・女の子と男の子では、好きな本が違う。(読書量はどの学年でも女の子が多い)
・女の子は、単調なドリル(練習)を男の子ほど苦にしない。
・課題に対して、男の子はおおざっぱに本質をとらえようとする。女の子は細かいことを気にして思考がストップすることがある。
・難しい問題に出会うと、よく勉強ができる女の子でも不安になることが多いが、男の子は逆に燃えることが多い。
・女の子の学習はスモールステップが効果的。(問題の出し方・評価)
・女の子は難しい問題には意欲をなくし、分からなければ思考がストップする。
・女の子はちょっと難しい問題になら「やってみようかな」と意欲がもてる。
・女の子は言語能力に優れ、男の子は空間認知能力に優れている。
・女の子は国語が得意で、男の子は算数・数学を得意にする子が多い。
(3年ごとに15歳児を対象とした世界的な学力調査PISAでは、すべての国の児童に得意科目の性差があることが判明しました)
いかがでしょうか。
すべてではないにしても、いくつかお子さんにあてはまることがあったでしょうか。
子どもたちをよく観察してみると、一般に男女で学習傾向に違いがあるのは現実です。
学習では、その子の個性や傾向を理解した上で、指導するとより効果が上がるものです。
男女の違い(特性)を理解して受け入れ、その違いに応じた勉強法(指導法)を取り入れていけば、学習効果はより上がるのです。
では、どうすればいいのか、具体的には、のちほど述べていきます。
まず、わが子の学習傾向を知る。