女子の育て方・勉強

女の子の育て方~なでしこジャパンを世界一に導いた指導法に学ぶ

なでしこジャパンを世界一に導いた指導法に学ぶ

勉強において女の子が伸びていくには、どうしたらいいのでしょうか。

その方法を知る前に、まず男の子との違いを理解しておくことが大切です。

一例として、なでしこジャパンの佐々木夫・元監督の指導方針についてお話ししましょう。

ご存じのように、2012年のFIFA女子サッカー最優秀監督にも選ばれた佐々木監督は日本の女子サッカーをFIFA女子ワールドカップ優勝、ロンドン五輪銀メダルに導いた名監督です。

佐々木監督は、以前は男子の指導者だったのですが、女子を指導するようになって、同じような指示をしても男子と反応が全然違うということに、初め戸惑ったそうです。

同じ練習をしても、同じ指示を出しても、女子と男子では取り組み方が違う。
それなら、女子には女子の指導の仕方があるはずだ。

そう気づいた佐々木監督は、まずは男女の違いをよく知ることから始めました。
女子の特性をよく理解し、その特性に応じた指導をすれば効果的だと考えたからです。

男性とは違う女性特有の心の動き方、人間関係の築き方、男女の脳の違いなどを本で読んだり専門家に尋ねたりして勉強しました。

奥さんのアドバイスにも素直に耳を傾けました。

その指導法の大きな違いは、男子の場合は「上から目線」、女子の場合は「横から目線」だそうです。

男子の場合、監督と選手の間には縦の関係があり、それでうまくいくのですが、女子の場合はどうもしっくりこないわけです。

そこで、女子に対しては、できるだけフラットな人間関係を心がけるようにしました。

それは選手たちが「監督」と言わず、「のりさん、のりさん」と呼ぶことからもわかります。

「のりさん」は、自分のほうから心を開いて、選手たちの話を聞いてあげたり、彼女たちが不安に思っていることに相談に乗ったりできるようにしました。

練習も上から押し付けるようなことをせずに、ミーティングで話し合い、選手が納得できるようにしています。

それで彼女たちも、やる気を出して、チームワークも良くなり、だんだんと成果を出していったということなのです。

もしも佐々木監督が男子を指導するのと同じやり方で指導していたら、世界の舞台で優勝、準優勝などいう素晴らしい結果は生まれなかったかもしれません。

これは大人の女性のスポーツの指導に限りません。
小学生(それ以上)の学習指導でも同じことです。

これまでと同じやり方なら、同じような結果しかでないでしょう。

女の子にあったやり方で指導すれば、その子が伸びるチャンスは広がります。

男女には生まれつき違いがあります。
佐々木監督のように、まずはその違いを理解することからスタートです。

まず男女の違いの理解を深める。