効果的なほめ方のヒント

読書が好きな子になるようにほめる

目次

読書が好きな子になるようにほめる

ポイント1 読み聞かせをする

「人の話をしっかり聞ける子になってほしい」と願わない親はいません。
情報の多くは、聞くことによって得ることができます。

学力を獲得する点でも、聞く力は読み書き以前の基礎的な能力です。

また、人の話を聞いて、相手の言うことを理解することは思いやりにもなります。

ところが、このごろの子どもは聞く力が弱い。
自分本位なおしゃべりは得意ですが、落ち着きがなく、人の話をきちんと聞く力に乏しいのです。

そこで、お薦めしたいのが「読み聞かせ」です。

小さいうちから、読み聞かせをしていると、子どもの聞く力が育ち、本好きになり、豊かな心が育っていきます。

時間は、10分間ほどでかまいません。絵本や童話を読んでやります。

「落ち着いてよく聞けたね」「最後までよく聞けたね」とほめてあげます。

読み聞かせを続けると、必ずや子どもに聞く力や集中力が育ちます。

感動をさそう物語なら、情感豊かな子どもに育ちます。文字や本に興味を持ち、読書好きの子どもにもなります。

ポイント2 いっしょに読書をする

「朝の十分間読書」というすばらしい教育があります。

林公(ひろし)という高校の先生が提唱されて以来、今や「朝の10分間読書」は、全国数万校の小・中・高校に広がってきています。

やり方はカンタンです。
自分の好きな本を開いて、授業前の10分間、声を出さずに読書をするだけです。

「朝の10分間読書」を実践している教室では、本好きな子が急激に増えました。

子どもたちに、読む力と同時に書く力もついてきました。

さらには、その教育効果は子どもたちの生活面にも及びました。

続けているうちに、次第に遅刻が減り、イジメや校内暴力がなくなってきたのです。

林先生は「心の教育は朝の読書から始まる」とまで言われています。

なぜ、「朝の10分間読書」には、そのような効果があるのでしょうか。

第1に、みんなで一斉に取り組むので、読書が苦手な子どもでも継続しやすい。
第2に、朝の10分間という短い時間なので、どの子も集中しやすい。
第3に、時間が短いので、自分から本の続きをもっと読みたくなる。

同様の営みは、家庭でもできるかもしれません。

週に一度か二度でも、朝、家族が同じ部屋に集まり、テレビも音楽も消して、思い思いの本を開く知的で豊かな10分間を過すことができないでしょうか。

「集中して読めたね」「熱心に読めたね」「本が好きになったみたいね」

きっと豊かで充実した朝を過ごせるようになるでしょう。

ポイント3 面白かった本を教えあう

子どもの頃、読んだ本で、せひわが子にも読んでほしいという本が誰にでもあるのではないでしょうか。そういう本を子どもに教えてあげましょう。

「これは、お母さんが子どもの頃に読んだ本でね、とってもおもしろかったんだよ」とすすめられると、子どもは興味をもって読み始めます。

このように親が子どもの頃読んで、感動した本、役に立った本、忘れらない本を子どもに教えてあげましょう。

それは、親子が絆を深めるよい機会にもなります。

逆に、子どもから教えてもらうこともあった方がよいと思います。
幼稚園や学校で先生から読んでもらった最近の本、子どもの友だちが読んでいた本の中には、親が知らなかった本があるものです。

「へえー、おもしろいね」「いい本読んでるね」「教えてくれてありがとう」

ほめたり、感謝したりすると、子どもはますます読書が好きになります。

読書が好きな子になるようにほめる

〇読み聞かせをする
〇いっしょに読書をする
〇面白かった本を教えあう