効果的なほめ方のヒント

勉強をすすんできるようにほめる

勉強をすすんできるようにほめる

ポイント1 読み書き計算は、ほめながらはげます

小学生のときには、徹底して基礎学力を身につける必要があります。
それは、「読み・書き・計算」の基礎基本です。
おおざっぱに言うと次の3つです。

1.音読・素読をさせる
2.完全に漢字を修得させる
3.計算を繰り返す

これらを反復練習すれば、必ず基礎学力はつきます。
これらは家庭学習でできることです。

ただ、「読み・書き・計算」は同じようなことを繰り返す単純な勉強なので、飽きやすいということです。

親は子どもが飽きないで進んで取り組めるように、ほめてはげましましょう。

音読・素読では、具体的な箇所を示し、「ここは上手に読めたね」「大きな声で読めたね」「間違えずに読めたね」「会話文の読み方がうまいね」などとほめます。

漢字では、「ていねいに書けたね」「しっかりした字だね」「難しい漢字が書けるようになったね」などと文字をよく見てほめます。

計算では、100マス計算など時間を計ってやり、「前よりも早くできるようになったよ」「最高記録だよ」「すごい!全問正解だよ」などと子ども自身に成長を実感させるとよいでしょう。

ほめられることで励みになり、しだいに自分から取り組めるようになります。

ポイント2 続けられることをほめる

子どもの学力を伸ばすために大切な力は、持続力です。どの教科でも、コンスタントに続けれやれる子どもは、確実に学力が伸びていきます。

逆に、続けてやれない子どもは将来伸び悩みます。
知能が高くても、コツコツした努力の積み重ねがあってこそ、確かな学力に結びつくのです。

たいだい100日間続ければ、習慣になります。習慣になれば、力になります。

家庭でも、100日間続けることを目標にさせ、励ましていきましょう。

また、子どもには、机に向かって勉強するクセをつけさせるようにお薦めします。

家庭学習の時間は、だいたい10分間×学年が目安です。
高学力の子どもなら、20分間×学年はできています。
つまり3年生なら60分間で、それ以上やらせる必要はありません。

一度に何時間もして、その後疲れて何日もさぼるより、短時間でも毎日コツコツする方がよいのです。

「きちんと机に向かって勉強できるね」「毎日、よくがんばっているね」「コツコツ勉強できてえらいね」「持続力があるね」

コツコツ努力を積み上げる習慣は、子どもの才能をどんどん伸ばし開花させます。

ポイント3 読み書き計算以外の勉強もほめる

机に向って「読み書き」をするだけが勉強ではありません。
伸びる子どもは、机に向かっての勉強以外にも、勉強をしています。

実は、子どもは遊ぶことによってたくさん勉強しています。

さまざまな人間や自然とのふれあいなどを体験し、文字情報だけでは得られない実感をもって学習しています。

教室以外の場でも、見たり、聞いたり、話したり、行動したりするのも大切な勉強なのです。

ご家庭でも、家族が今日の出来事を話しあうのは、子どもにとっては、絶好の勉強の機会となります。

「今日はどんなことが勉強になった?」と聞いてみましょう。
今日見たこと、聞いたこと、面白かったことなどを話してもらうのです。

「へえー、おもしろね。なるほどね」と聞いてあげ、質問もしてみましょう。
話すことによって子どもの情報伝達能力が磨かれます。

話す内容は子どもが自分の目や耳で学び取ったことですから、次第に情報収集能力も高まっていきます。

「よく気がついたね」「いろいろ知ってるね」「おもしろいこと習ったね」と反応したり、「そういえばね」と親が知っていることも教えてあげたりするといいでしょう。

社会や自然界全部が教科書になって、いつでもどこでも何かを学ぶ研究心旺盛な子に育つでしょう。

勉強がすすんでできるようほめるポイント

〇読み書き計算は、ほめながらはげます
〇続けられることをほめる
〇読み書き計算以外の勉強もほめる