食事をきちんと食べるようにほめる
ポイント1 朝食をきちんととらせる
毎日の食事は私たちの体や頭脳、情緒に大きな影響を与えます。
成長期の子どもには栄養のバランスがとれた三度の食事をとらせることが大切です。
特に、朝食は大切です。
朝食を抜けば、次第に空腹になっていき、脳や体のエネルギー源となる糖分(ブドウ糖)が欠乏していて、脳や体の働きは低下していきます。
そのために、精神的にもイライラしたり、怒りっぽくなったりします。
子どもは一食の量が少ない分、肝臓に蓄えられる糖(グリコーゲン)の量も少ないので、空腹の影響が、大人よりも強く出やすいのです。
そのため、朝食をとってこない子どもは、授業中、学習意欲に乏しく、集中力も長続きしません。問題解決能力も理解力も劣っていき、必然的に成績の低下をまねきます。
逆に、朝食を毎日きちんととって学校に来る子は 精神的にも安定しています。
「朝ごはん、しっかり食べられたね」「朝ごはんはおいしいのは健康の印だよ」
そのような言葉かけをしながら、親子ともども朝食をきちんとれる家庭であってほしいものです。
ポイント2 嫌いなものを食べたらほめる
偏食は、嫌いなものを食べないというだけではありません。好きなものばかり食べるというのも、やはり偏食です。
最近の子どもの食生活には、砂糖、塩、動物性脂肪の摂取が多く、魚や野菜が少なく、やわらかいものが好きという傾向があるそうです。
そのために、心筋梗塞、動脈硬化予備軍と肥満児を増加させ、かまないことが、あごの発達と歯並びを悪くさせています。
また、ミネラル、ビタミンの少ない食事は、骨折、アレルギーを増加させています。
さらには、偏食が体だけでなく心にも大きな影響を与えます。
子どもがイライラしたり、腹が立てたりすることが増えるのです。
子どもの偏食は、生まれた時から現在までの食生活の積み重ねの結果です。
嫌いなものを前にして躊躇している子には、「これ、おいしいよ」と言って、おいしそうに食べてみせます。
まわりの人がおいしそうに食べるのを見ると、食べ物はおいしくなるのです。
そして、その子が少しでも食べられたら、「あっ、一つ食べられたね。すごい!」などとほめてあげます。
全部食べられら、「残さず食べられたね。よくがんばったね」と大いにほめてあげます。
そういうことを繰り返していると、子どもは苦手な食べ物でも少しずつ克服していけるようになってくるでしょう。
ポイント3 食卓で子どもをほめる
食卓を囲んで家族が食事をとる時間はとても大切です。
親が仕事で忙しくても週に何度かは時間を決めて、家族そろって食事をできる時間を確保できるといいですね。
その食事の時間は、家族みんなにとってもできるだけ楽しい時間にしたいものです。食事中に親子の会話ができるのはよいことです。
それは子どもにとってやすらぎの場であり、人の話を聞く力や人に話をする力を自然と養っていく場にもなるのです。
会話ではできるだけ楽しく食事ができるように、子どものことをいいところを見つけて話題にしましょう。
たとえば、食事のマナーで、「こぼさないで食べられようになったね」「箸の使い方、うまくなったね」など。
「今日、〇〇は宿題すぐにすませたのよ」「近所の人が〇〇くんはよくあいさつしてくれるって喜んでいらしたわ」と親どうしが情報を伝達しながら、ほめることもできます。
〇朝食をきちんと食べさせる
〇嫌いなものを食べたらほめる
〇食卓で子どもをほめる