子どもが「ダダをこねる」のは、よくあることですね。
「ダダをこねる」とは、わがままや無理を言い張って言うことを聞かないことです。
たとえば、スーパーで買い物をしているときに、子どもが「おかしを買って!おかしを買って!」と言い張ったり、泣き叫んだりすることがあります。
お母さんが「ダメ!今日はダメだって言ったでしょう。聞き分けのない子ね!」と厳しく叱れば叱るほど、子どもはダダをこねて泣き叫ぶのです。
子どもがダダをこねるとき、本当に欲しているのは愛情です。
子どもは、「おかしを買って」と要求するのですが、本当はおかしを買ってもらうことによって親の愛情をほしがっているのです。
親の方は、この子を甘やかしてはいけない、ねだりぐせをつけてはいけない、その方がこの子の将来のためになると考えて買ってはやらないのですが、そういう論理は子どもには通じないでしょう。
子どもが甘えてダダをこねるときには、今すぐ、何よりも愛情がほしいのです。
心がさびしく、甘えさせてほしいのです。
「甘えさえる」というのは、愛情を与えるということです。
赤ちゃんはお腹がいっぱいになれば自然とおっぱいから口をはずします。
子どもは甘え切れれば、お母さんの愛情で心がいっぱいになって、自立していけます。
たっぷり愛情を与えられ、愛されている安心感があってこそ、子どもの心は強くなれるのです。
しかし、子どもを甘えさえても、「甘やかす」ことは避けねばなりません。
「甘やかし」は、たとえば子どもができることを「かわいそうね」と親がやってあげることです。「今日だけよ」と言って、決めた約束を親の方から破ってしまうことです。
こういうことは、子どもを甘やかし、結果的に子どものためになりません。
子どもにたっぷりの愛情を注ぎながら、甘やかさないためには状況に応じた親の賢明な判断が必要です。
たとえば、「買って!」とねだるときには、その要求を「ダメ!」とはねつけないで、よく聴いてあげます。
「そう、おかしを買ってほしいのね。お腹がすいたのかな」と、その気持ちを理解し受け止めてあげます。
子どもは、自分の気持ちを理解し受け止めてほしいのです。
自分の気持ちを受け止めてもらえることで子どもは愛情を感じます。
でも買えないわけをおだやかに説明します。
「ガマンしてみようね」と言ってガマンできたら、後でたっぷりほめてあげてください。
ダダをこねる子はもっと愛情を注がれ、認められることを欲しているのです。
ダダをこねる子を理解してあげよう