効果的な叱り方のヒント

叱ってムダなことは叱らない

叱る数が多いお母さんは、叱っても仕方のないことを叱っている場合が多いものです。

たとえば、次のようなことを叱らないようにすれば、叱る数は減ってくるでしょう。

1.子どもの生理的なこと

例をあげるとすれば、寝小便。
これをいくら叱っても効果は期待できません。
排尿は生理的なものですから、睡眠中の子どもの意思だけでコントロールできるではありません。
叱らないで、寝る前に飲み物を控えさせるとか、夜のトイレにつきあってあげるとかした方が効果的です。
幕末の偉人坂本竜馬も、かなり大きくなるまで寝小便が続いていました。
寝小便ぐらい誰だってしたことがあるのです。
心配要りません。大丈夫です。

2.子どものもって生まれた能力について

もって生まれた能力は、人それぞれ違います。
その能力を、なかなか認めがたいこともあります。
子どもが何かをできないとき、「おまえはダメだ」「おまえバカだ」などと、子どもの
能力を否定的しても仕方のないことです。
たしかに今は、まだダメかもしれません。
できないことも多いでしょう。
しかし、それでもこれから先のことはわかりません。
もって生まれた能力は、一人ひとりすばらしいのです。

発明王エジソンは、子どもの頃、学校で「ダメだ」「バカだ」と言われて、学校に行く
のをやめてしまいました。

でも、お母さんは子どもの能力と可能性を決して否定しませんでした。
そして、自らが子どものもって生まれた能力を育てることにしたのです。
それの応えて、エジソンは人一倍努力をして、ついに世界の発明王になりました。

人間がもって生まれた能力のすばらしさは、ずっと後になってわかることが多いのです。
それまでは、はっきりとわからないことがほとんどです。

わからないからと言って、子どもがもって生まれた能力を否定するのはやめましょう。

ただし、与えられたすばらしい能力を伸ばすことを怠っているのであれば、その怠惰な
態度に対しては、叱った方がよいでしょう。能力ではなく、態度を叱れば、ムダにはなりません。

基本的に、子どもの能力は、ほめて、認めて、伸ばすものです。

 ★叱ってムダなことは叱らないようにしよう