子どもをしつけるためには、まず親が模範になり、子どもがうまくできたときにはほめてやることが不可欠です。
「叱る」ことはしつけの一手段です。叱ることも大切ですが、それは数少ない方がよいのです。
お母さんが育児でストレスを溜めやすいのは、多くの場合子どもを叱った後ではないでしょうか。
若いお母さんは、たいてい子どものこまごまとした世話で毎日子どもにつきっきりで、育児に疲れています。
本当は、一人になって買い物や趣味を楽しみたいこともありますし、遠くに遊びに行ってみたいこともありますが、子育てが大事なのでガマンしています。
自分がこんなにがんばっているのに、子どもが言うことを聞いてくれないときお母さんはむなしさを感じます。
「それをしたらダメよ」と言ってあることを子どもがしてしまうとき、やはり叱らねばなりません。
叱るときは、やはりたいへんなエネルギーを必要とします。
怒りの感情は、人間を数倍疲れさせます。
「それをしたらダメ!」と叱るのも疲れますが、その後すぐにまた子どもが同じことをしたら、もっとイライラして疲れます。
「ダメだと言ったら、ダメでしょ!何度同じことを言ったらわかるの!」とついつい語調が荒くなり、同じ言葉を繰り返します。
ときには、叩いて泣かせたりします。
そして、その後「あんなに叱るんじゃなかった」とまたドッと疲れるのです。
さらによくないことは、子どもは叱られることが多くなれば、叱られることに慣れっこになってしまうということです。
小学生でも高学年なれば、母親の言うことは聞かないが、父親の言うことなら聞くというは、体が大きくなると母親の権威が通じなくなるからだけではありません。
多くの場合、母親は日頃から小言が多く、父親はめったに叱らないからでもあります。
母親、父親に限らず小言の多い人の言葉にはもう耳慣れているので、子どもはつい聞き流してしまいがちです。
でも、母親であれ、父親であれ、めったに叱らない人にピシッと叱られると、子どもはよく聞き入れるものなのです。
叱る数はできるだけ少なく押さえた方が、効果的です。
★叱る数を減らそう。