「人と比較して叱る」のは、よくありません。
たとえば、次のような叱り方です。
「クラスの○○くんは、同じ授業を受けていつもテストでいい点をとっているのに、あなたはなあにこの点数……」
「お兄ちゃんは、あなたと同じ年のとき、自分から進んで図書館から本を借りていっぱい読んでいたわ。それなのに、あなたはマンガばっかり……」
「お母さんは、小学生の頃、よく学級委員長に選ばれたものよ。あなたは、一度も立候補したことがないの?ダメねえ」
これらは、叱っているとは言えません。
ただ、親の愚痴を子どもに聞かせているだけです。
これでは、子どもはよくならないでしょう。
親への反発心が生まれても、自ら現状を打開しようとのやる気につながることは期待できません。
ましてや、親から愛されているという実感に基づく自尊心や自信は生まれてきません。
他の子どもと自分の子どもを比べるのは、自分の子どもをより客観的に知るために、教育上必要なことだと言えます。
しかし、比較して得られた感情は、誰と比べるかによって、その優越感と劣等感は波のように揺れ動きます。
自分の子どもより成績が悪そうな子どもを見て安心し、良さそうな子ども見て不安になります。
親の感情は、子どもに伝わり影響します。
勉強にしろスポーツにしろ、常に一番の子どもと比べられ叱られてきた子どもは、常に劣等感と挫折感に沈みながら育たねばならないでしょう。
ですから、人と比較して、子どもを叱るのはやめましょう。
もともと人間は一人ひとりがユニークな存在です。
神様は、一人ひとりの人間をもったく違う存在として創ったのです。
人間には、一人ひとりの良さがあることを見失ってはなりません。
すべての人はナンバー1にはなれませんが、オンリー1にはなれます。
掛け替えのないすばらしい存在であるあなたの子どもは、他の子どもと違っていて当然なのです。
そのすばらしい存在価値を教えてあげるのが、親の仕事です。
★人と比較せずに叱るのはやめよう。