学力を伸ばすヒント

「成績」は「結果」でなく「〇〇」と考える

子どもが学校から受けた評価(テストの結果や成績表)を親はどのように受けとめたらよいのでしょうか。

たとえば、子どもがクラスの平均以下の悪い点数のテストを持って帰ったときです。
そういう時、点数を見て、お決まりのように「ちゃんとあなたが勉強しないからこんな点をとるのよ、これからちゃんと勉強しなさい」とガミガミ叱りつける親がいます。
しかし、これはあまり良い受けとめ方だとは言えません。

子どもは学校で結果を知ったときから、自分が悪い点をわかっています。
それに追い打ちをかけるように叱りつけては、叱咤激励のつもりでも、子どものやる気をそぎ、反抗する原因にもなりかねないのです。

では、どうすればよいのでしょうか。
まず、テストの点や成績への親の受けとめ方を考え直してみることが必要かもしれません。

「成績」は、子どもが一定期間学習したことの大切な「結果」ですが、その時点での「結果」に過ぎません。
今後の取り組み方によっては、どんどん変わっていくものです。
また、「成績」が子どもの全能力や努力したことすべてが評価されているわけでもなく、将来を決定づけるものでもありえません。

しかし、「成績」を子どもの未来への可能性を開く「資料」として受けとめれば、大きな価値がでてきます。

ご家庭で、親子で数字だけでなく、テストの中身や成績表の記述を見て話し合うことをお薦めします。
そうすれば、子どもが自分の得意分野、不得意分野などを把握することができます。
今後何に力を入れていけばよいのか、どういう勉強方法が効果的かを知ることもできるでしょう。

他人との比較でなく、わが子のもっている資質や興味関心に目を向けていくと、親は長い目で子どもの成長を見ることができるかもしれません。

学校では、わが子も大勢のなかの一人であって、親ほどの愛情をもって、親ほどのきめ細かさをもって子どもを見てもらえることは恐らくできないでしょう。

たとえ学校から悪い点数のテストを持って帰っても、親が子どものよく努力しているところを見つけ、「ここはよくできてるね」と評価してあげれば、子どもは救われます。

「前よりも、よくなったね」と言ってあげれば、それまでの取り組みが報われ、やる気も出てきます。
そういう受けとめ方をされた子どもは、これから先、グングン伸びていけるのです。

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