子どもが学校で、新しい漢字を習ってきた場合、その漢字を習得するためには、書くという作業がどうしても必要です。
大人でもそうであるように、書くことは、子どもにもたいへん面倒な営みです。
相当な集中力と忍耐力が要求される学習です。
それゆえに、書くことは、短時間で子どもをより努力させ、より成長させるのです。
ところが低学力の子どもほど、書くことが苦手で、やはり面倒くさがります。
そして、書く作業を怠っている子どもは、どうしても確かさに欠けていきます。
たとえば、予告された十問ぐらいの漢字書き取りのテストで、もう読めるし、知っているからと言って、書く練習をさぼる子どもがいます。
やはりその子は、テストで間違えます。
ノートが雑で、いい加減に書く子どもがいます。
やはり、テストでも書き間違いをよくします。
たとえ知能が高く、時々ひらめきで素晴らしい意見を言える子どもでも、書くという努力を怠れば学力は伸びません。
新しい知識を定着させ、積み上げることができないからです。
しかし、学力が着実に伸びる子どもは、おおむね書く作業がていねいで継続的にできます。
そういう作業を子どもができるために、ご家庭でもできることがあります。
ご家庭で子どもが書く宿題をするときには、次のポイントを心がけてください。
1.宿題はていねいに書いて仕上げさせる
ていねいに書くとは、集中して心をこめて書くということです。
あまりにも雑な場合は、クセにならないように書き直しをさせてよいと思います。
「人に提出するものはていねいに書く」というクセをつけさせましょう。
2.学校で書き方を習った漢字は、どんどん使って書かせる
新しい知識は、日常的に使うことによって確かな自分のものになります。
親がうっかり漢字を忘れた場合、安易にひらがなで済ませず、子どもに尋ねたり
辞書を引いたりすると良い模範になることでしょう。
3.できるだけ毎日書かせる
たとえば毎日、日記や絵日記を書くことによって、書くことが当たり前になり、書くことに慣れることが大事です。
これらを親はできるだけほめて、実行させましょう。
特に、作文や詩をけなしても良いことはひとつもありません。
ほめてあげれば、そのうち書いて表現することが楽しめるようになるでしょう。
★人に見てもらうものは、心を込めて丁寧に書かせよう。