子どもがなかなか言うことを聞いてくれないと親はストレスが溜まります。
どうしても叱ることが多くなって、ついついガミガミ言ってしまいがちです。
子どもを育てる上で、叱ることはもちろん大切です。
でも叱ってばかりですと、次のA~Cにあげるようにあまりいいことはないでしょう。
A 叱っている本人がキツイ
子どもによくなってほしい、と強く願って、叱るのですが、ついつい感情的になって長くなります。
ご本人も、ついつい叱ってばかりの自分がイヤになり後で落ち込みます。
怒りという感情は、ストレスの素になるのです。
B 子どもがキツイし、子どもにいい影響がない
ガミガミ怒られて育つと、子どもは自信をなくし、自分のことが好きになれません。
ガミガミ感情的に叱っても、話の内容は子どもにうまく伝わりません。
「早く、早くしなさい。もういつも遅いんだかね」
こう言われても、子どもには、何をどうしたらよいのか正確には伝わっていません。
伝わるのは、「あなたはグズ」「あなたは動作がのろい子」というメッセージです。
子どもは、ガミガミ言われれば言われるほど、その話の内容を覚えていませんし、よい行動への意欲も失せていきます。
C 親子関係にいい影響はない
子どもは、「ダメなぼくを怒っている」「お母さんはぼくが嫌いなのかな」という感情が残ります。
また、親が自分の感情にまかせて叱ると、多くの場合、叱り方に一貫性がなくなり、子どもの感情に負の影響を与えます。
同じことをして、昨日までは何も言われなかったのに、今日は突然メチャクチャ怒られたとなれば、子どもは親への不信感を募らせます。
思春期の子どもなら、そのような叱られ方をすれば、まず反発します。
幼い子どもの場合、親に力で強く反発しませんが、自分は十分に愛されなかったという記憶が、その後の成長によい影響をもたらすはずがありません。
その感情や記憶は、後に家庭内暴力や引きこもりなどを誘引する原因となる可能性があります。
以上述べてきたようなことに、多少とも当てはまりそうであれば、叱り方を少し変えていく必要があるかもしれませんね。
そのヒントとして、叱るときに気をつけたいことを3つほど挙げてみます。
叱るとき気をつけたいこと
1、1つのことを短く叱る
2、過去のことを思い出してもついでに叱らない
3、他の子と比較して叱らない
これだけでも気をつければ、叱る数や時間は減ってきます。
その結果、ほめることが多くなって、子育てはもっと楽で楽しくなりますよ。